Newsweek (ニューズウィーク日本版) 2017年 1/31 号 [トランプの読み解き方]

スノーデンは香港でロシア諜報部員と接触して米国のパスポートなしにモスクワに入国している。彼のNSAの内部暴露によって数多くの米国の諜報部員が生死の危険にさらされたのも事実である。しかし一方では愛国者法が廃止されより緩やかなものに改善されたのも事実である。NSAがプリズムを通して友邦国の独、仏、日などの首相の携帯電話やイーメイルを盗聴していたのも事実である。ロシアがヒラリーのイーメイルをハッキングしていたのも事実である。アサンジはスノーデンのモスクワ行を支援している。佐藤優氏は良心の強い人は自らを欺くことができずスパイに不向きだという。MI６の元諜報員がトランプのモスクワでの売春婦との醜聞を公開しているが明確な証拠は元スパイには手渡せないためガセネタだという。スパイは退職後虚偽の世界から実在の世界に戻るために環境不適合症候群をきたすという。米国政府にとってスノーデンは売国奴であるが米国民にとっては英雄である。米国民のプライバシーを透視するプリズムはその使用が制限されるべきである。スノーデンの良心が米国の政策を変更させたのである。