苗木三〇〇〇万本 いのちの森を生む

宮脇先生のファンで、過去の出版物にはたいてい目を通し」ている人のレビューで"宮脇本を持ってない方には、第一にＮＨＫ出版の「いのちの森を生む」、次に新潮選書の「木を植えよ！」をお勧めします"のコメントで入手しました。わたしは「植物と人間」(NHKブックス)を出版当時に読み「潜在自然植生」「鎮守の森」にその土地本来の樹木がある。という説明に非常に納得しました。たしか当時NHKTVで番組にも出ておられて、それで「植物と人間」も入手したと思います。当時から相当の年月が経っています。今年のはじめに東京の親友が東日本大震災後の植林ボランティアにいった時に宮脇先生が指導していたという話を聞きました。彼は大分出身ですが新日鉄大分と市街をはさんだ森が宮脇先生の指導の結果だとは知りませんでした。そのことを話し話題が弾みました。私の理解はその程度でしたがこの本で宮脇先生の生い立ちから、横浜国大助手の時代に青春きっぷを使って野宿の多い、誰も試したことのない全国の雑草調査を地道にした結果の論文がドイツの先生の目にとまり、評価されて戦後、飛行機代も高額な時代にドイツに呼んでもらって親しく、厳しく指導を受けて「潜在自然植生」を日本に持ち帰られた。しかし当時の日本では宮脇先生を評価されなかったようです。それが高度経済成長の日本で環境問題がクローズアップされつつあり新日鉄等の大企業が宮脇先生に目をとめたことが宮脇先生の今日へとつながっている様子がこの本でよく書かれています。今日でも執念をもつて国内、海外各地で活動されている。生涯現役=ご健闘をおいのりしつつ、ご活動を大きく支援したいと思います。